15. オバマケア

医療保険制度改革「オバマケア」

在米国日本大使館からの2015年3月18日付のお知らせで、健康保険組合及び共済組合によって運営されている医療保険に加え、全国健康保険協会によって運営されている医療保険の加入者については、米国の医療保険に加入していなくとも罰金が科されないとの報告がありました。詳しくは、「米国医療保険制度改革法の在留邦人への適用について」をお読みください。

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2010年3月23日、オバマ大統領が「Patient Protection and Affordable Care Act」にサインし、包括的な医療保険制度改革の法律が成立しました。そのため「オバマケア」とも呼ばれています。国民に保険加入を義務付け、保険料の支払いが困難な低・中所得者に補助を行うことにより、国民の健康保険加入率を向上させることが目的です。その背景には、医療の高度化による医療費と保険料の高額化によって、国民の6人に1人が医療保険に入れない状態となり、自己破産の原因が医療費の支払いに起因するなど問題が深刻化したためです。また、医療費のかさむ慢性病患者などは保険に加入できないばかりか、更新を拒否されたりと、医療の恩恵を享受できない国民もいました。しかしオバマケアにより、多くの若者が親の保険に加入できるようになり、持病や障害を持っている方も保険に加入・更新、メディケア受給者は処方せん薬代を節約、保険加入者は無料〜低コストで予防サービスを受けられるようになりました。

2014年10月1日
「医療保険マーケットプレイス」の開設。マーケットプレイスとは個人や小規模企業が民間医療保険プランを直接比較&購入することができる新しい医療保険購入制度です。毎年数ヶ月間の申請受付期間が設けられ、その期間に保険に加入します。*保険プランを選択する際に「医療保険を探す前に知っておきたいこと」をご参考ください。

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ニューヨーク州                                  ニュージャージー州                                   コネチカット州
New York State of Health                 HealthCare.gov                                           Access Health CT

*各州の運営方法によりマーケットプレイスが異なるため、下の「Health Insurance Marketplace」をクリックしてお住まいの州のマーケットプレイスを確認してください。

Need health coverage? The Health Insurance Marketplace is open! Apply Now

【保険申請手続き支援】

医療保険マーケットプレイスを通して加入する保険申請手続きの支援を提供する「ナビゲーター」と呼ばれる団体があります。州政府から認可されており、申請者のニーズに合った最適な保険を無料で見つけてもらえます。要予約。

【ナビゲーターとの面接日に持参する申請者全員の必要書類】

      • 法的書類やIDに記載されている名前
      • ソーシャルセキュリティーナンバー(あれば)
      • 生年月日(家族全員)
      • 税金申告のステータス(税金を申告していますか?もし申告しているならば、個別申告ですか、それとも夫婦合算申告ですか?何人の扶養家族を申告していますか?)
      • 現在の雇用先の名前と住所
      • 収入の情報(例:家族全員の昨年の確定申告、ペイスタブ、W2フォーム、自営業者であれば過去3ヶ月分の給与明細)
      • 家族が現在加入している保険の情報とポリシーナンバー(*長期ケア保険や退職保険も含みます)
      • 移民してきた家族の移民(エイリアン)ナンバー(例:グリーンカードナンバー、雇用許可ナンバー)
      • 障害の情報(障害はありますか?在宅ケアは必要ですか?居住型療養施設に住んでいますか?)
      • 家族が利用しているファミリードクターや主治医の名前と住所
      • 家族が利用している専門医の名前と住所(どのくらいの頻度で利用していますか?)
      • 家族が利用している病院やクリニックの名前
      • 家族が処方している薬のリスト(用量は?補充頻度は?ジェネリック医薬品、またはブランド医薬品?)
      • 家族が重要だと思う他の医療ニーズ(例:糖尿病の管理、フィジカル・セラピー、減量プログラム)

 

2014年1月1日
国民の保険加入義務(Individual Mandate)が開始するため、罰金免除に該当しない保険未加入者は課金されます。さらに、持病や既往症、性別による差別が禁止されるため、持病や既往症があっても保険に加入できるようになり、女性だからといって保険料が高額になることもありません。州によっては19歳〜64歳のメディケイドへのアクセスが拡大します。(ニューヨーク州、ニュージャージー州とコネチカット州は138%まで拡大。)

【罰金額】

      • 2014年度:大人一人に付き$95、子ども一人に付き$47.50(世帯で$285まで)、または世帯所得の1%
      • 2015年度:大人一人に付き$325、子ども一人に付き$162.50(世帯で$975まで)、または世帯所得の2%
      • 2016年以降:大人一人に付き$695、子ども一人に付き$347.50(世帯で$2,085まで)、または世帯所得の2.5%
        • *罰金は確定申告の際に連邦税として徴収されます。また、罰金額の多い方が徴収されます。

【罰金免除対象者】

      • 保険未加入期間が続けて3ヶ月未満の者(例えば、3月2日〜6月15日まで未加入だった場合、未加入月は4月と5月なので、免除されます)
      • 一番安価な保険が世帯所得の8%以上になってしまう者
      • 所得が申告義務所得額を下回る者(=税務申告が免除される者)
      • ネイティブ・アメリカン、またはインディアン・ヘルスサービス・プロバイダーによるサービスの受診資格がある者
      • ヘルスケア・シェアリング・ミニストリーのメンバー
      • 認可された宗教によって保険加入が禁じられている者
      • 受刑者
      • 不法滞在者
      • 生活困難による免除を満たす者
      • 年間330日以上米国外に在住する米国市民、または租税条約を締結している国(例:日本)の米国税法上居住者で Bona Fide Resident Test を満たす者

【在留外国人の保険加入義務】

非移民ビザを保有する在留外国人(邦人)は、IRSによって税務上居住外国人であると認められるか否かによって保険加入義務が課せられるか決まります。したがって、例えアメリカのタックス・リターンをファイルしていても、連邦所得税上非居住外国人であれば罰金は科せられません。

WT(ビザなし観光入国)ー免除
F-1, J-1, M, Qビザの留学生ー学生である限り5年間は免除。6年目からは税務上の居住外国人であるかどうかの審査が行われる。
J1, Qビザの先生や研究員ー2年間は非居住外国人なので免除。3年目からは税務上の居住外国人であるかどうかの審査が行われる。
H1B, L1, O1ビザー税務上の居住外国人であるかによる。

*IRSによる居住外国人の計算方法はこちらから。税金に関する質問は会計士または税理士にお問い合わせください。

2014年3月31日
マーケットプレイスの申請受付終了。

2014年11月15日〜2015年4月30日
2015年用の保険申請受付期間。

2015年11月1日〜2016年1月31日
2016年用の保険申請受付期間。

2016年11月1日〜2017年1月31日
2017年度の保険の申請、更新、変更ができます。マーケットプレイスを通して加入した2016年度用の保険は、2016年12月31日に失効します。2017年度も保険に加入したい場合は、期間中に現行の保険プランを更新、または新しいプランを選択してください。同じプランであれば特別な手続きは必要ありませんが、金額や保障内容などを再確認してください。

2016年12月15日
2017年1月1日に保険を適用させたい方は、この日までに加入してください。

2016年12月31日
2016年度用の保険プラン終了。

2017年1月31日
2017年度用のマーケットプレイス保険申請受付最終日。この日までに保険に加入しないと課金される可能性があります。

*ただし、一般申請受付期間の間に特別加入期間が設けてあり、特定の理由(例:結婚、出産、離婚、引っ越し)がある方、雇用先からの保険や公的医療保険を失った方、マーケットプレイスの保険に加入しているが世帯収入の変動で補助金に影響してしまう方などは、そのライフ・イベントがあった日から60日以内に保険に申請することができます。

 

 

JASSIのオバマケアに関するコミュニティ・アウトリーチ

当団体の無料生活相談(ホットライン)担当ソーシャルワーカーの中(なか)が2013年11月27日、2014年3月6日、2014年11月13日放送のフジサンケイ・コミュニケーションズ・インターナショナル(FCI)のトゥデイズEYEに出演し、「知っておきたい!日本人のためのオバマケア」「オバマケア・保険の選び方」「オバマケア申込2/15まで」というテーマでオバマケアや医療保険マーケットプレイスについて分かり易く解説しました。また、2015年2月6日に放映されたNHKテレビジャパンCLUBでもオバマケアについて解説しました。

NHK テレビジャパン CLUB

FCI トゥデイズEYE

NYジャピオンの『スペシャリストに聞く』コーナーに連載されました(2015年8月)。

  1. 基礎知識
  2. 日本の保険について
  3. オバマケア
  4. 保険加入を助ける制度

「オバマケアのABC」と題して当団体とKCSが監修したオバマケアに関する記事がNYジャピオンの「心と体のメンテナンス」コーナーに連載されました。詳しく解説されていますので是非ご覧ください。

  1. 皆保険制度の第一歩:保険料税金控除も可能
  2. 予防医療をフルカバー:用語を理解し賢く加入
  3. ベネフィットを比較検討:ニーズに応じプラン選択
  4. 保険料負担への助成金制度:負担を軽減し罰金も回避
  5. 申請締切りは3月31日:混雑避け早めに申請を

当団体が監修したオバマケアに関して分かりやすく解説された記事がニューヨーク経済新聞に掲載されました。

今、知っておくべき!日本人も対象「オバマケア」、未加入者は罰金

NY State of Health によって提供されたパンフレットを当団体で翻訳しました。是非ご覧ください。

Coalition for Asian American Children & Families によるオバマケアのプロジェクト(Project Charge)のパンフレットを当団体で翻訳しました。是非ご覧ください。